極上の色落ちジーンズの育て方

極上色落ちジーンズは自分で育てる。

ジーンズの色落ちって、本当にカッコいいですよね。
自分で濃紺デニムから履く場合、どうすれば「極上の色落ち」で仕上げる事が出来るのか。
10年以上色んな色落ちで仕上がったジーンズを何万本も見てきた、プロの視点から、そのやり方を伝授します。

このように、いいジーンズを正しく履くと、自分にしか出せない模様が浮かび上がるのが、ジーンズ好きにとっては最高の楽しみです。

①ジーンズの選び方(色落ちの仕組み)
②洗濯の仕方
③保管方法(裏ワザ)


この3つを大切にすれば、意外と簡単に楽しむ事が出来るのも、ジーンズの良さです。

①ジーンズの選び方

これで、ほとんどが決まってしまいます。
・日本製のデニム生地を使用しているか
・色落ちに詳しいブランドなのか
・セルビッジデニム(耳がついている物で、14oz程度がおすすめ)
ここを抑えれば、まずは大丈夫です。
その仕組みを解説しましょう。


実店舗があった頃に撮影した私のひざ裏です。
凹凸が出ているのが分かるでしょうか。
この凹凸がジーンズに癖づく最初の段階が大事になります。
「色落ち」と呼ぶので、勘違されるかも知れませんが、実は、色が抜けている訳ではありません。


ジーンズに使う綿の糸は、「ロープ染色」と言って、中心部分は白いままで完成しています。
この染色に、日本の純度の高い水という資源が、大きく関わってきます。


不純物が含まれている割合が大きくなると、中心部分も染まってしまったり、汚れてしまうので、調整が出来ないのです。
私たちからすれば、当たり前に純度の高い真水が手に入りますが、世界では比較的、珍しい事なのです。
この豊かな資源は、恵まれた土壌を持つ日本だからこそ、世界から注目される純度の高い水を使って染色された”高級デニム生地”が出来上がります。

大切にしていきたい「JAPAN BRAND」ですね。


綿というのは、綿花の”わた”を紡いで作っていますので、少しずつ、ほつれていきます。
摩擦の受けやすい表面が少しずつ摩耗していき、中の白い部分が見えてくるようになります。
それが、「ジーンズの色落ち」と呼ばれ、履くほどに自分だけのジーンズに仕上がっていくのです。


最初は、黒く見える程に濃紺だったジーンズも、洗濯や湿気などの作用で、ねじれたり、
縫い糸(ステッチ)が縮んだりして、裾のような模様が浮かび上がったり、
様々な作用によって模様のように仕上がり、カッコよく成長していきます。

このひざ裏の色落ちを、ハチノスと呼びます。
当店のオリジナルブランドの名前の由来です。

履いている内に、負荷がかかる部分と、かからない部分で、生地に差ができ、凹凸が出来ていくんです。
この高低差や、よく触れる部分と触れない部分の差が模様を生み出していきます。

いい生地を使っている物を履かないと、中心部の綿糸が弱いので、すぐにヘタってしまい
この模様が浮かび上がった時に、これをキープ出来ないんです。

②洗濯の仕方

ジーンズの色落ちを楽しむハードルを上げているのが、この「洗濯の仕方」だと私は考えるのですが、
10年間以上、何万本洗っただろうと思う程に、様々なジーンズを洗濯し、干してきましたが
最終的には、ある結論に達しました。

いい染め方をした、いい生地を使用した、色の落ちにくいジーンズを、
普通に履いて、定期的に洗濯機で裏返して洗濯する方が、ジーンズ自体の”持ち”も良く、
長く愛用する事が出来ます。

いいデニム生地を使用したジーンズって、なかなか色が落ちないんですよ。
すごく持ちがいいんです。

裏返して洗います。漂白剤が入っていなければ洗剤を使っても大丈夫です。
出来れば、大自然の水を汚さないような、天然系の洗濯石鹸などを使っていると、より紳士ですよね。

たまに臭い程に洗濯しない人もいらっしゃいますが、匂いがするという事はバクテリアが繁殖していて、
綿を腐食させているので、生地が弱り、ジーンズの寿命を縮めてしまいます。

私の場合は、ジーンズの伸縮を感じながら、
「あ、ちょっと伸びてきたな」と感じたら裏返して洗います。
そして足にフィットさせていきます。

ジーンズに凹凸が出てくる初期段階を超えると、普通に洗濯する方が良いと思います。
そして、裏返したままベランダで干します。

③保管方法

これね、本当に笑われるんですけども、笑わないでください(笑)
写真のように、脱いだまま放置するのが一番いいと思うのですが、さすがに笑われますので、
凹凸が伸びてしまわないように、ゆるやかにたたみ、タンスに入れて保管すればいいと思います。

凹凸がジーンズに記憶されていくので、履けばまた同じ部分がテンションを受け、色の差が生まれます。
なので、初期段階だけ気を付ければ後は普通に履いて大丈夫です。


大切な事は
①ジーンズ選び
②色落ちは「色抜け」ではなくダメージ。
③凸凹を大事にする



これであなたも極上の色落ちジーンズを育てる事が出来ます。